ねこ's Kitchen

橋本ねこのお料理部屋( 'ω')

丁寧に作って雑味無し、ほっこり鶏大根

 

 


鶏大根を調べると、てりやきのような味の料理が出てくることが多いように思う。

それはそれでおいしいし、それが本流かもしれないが、ここでは敢えて違う自分流の味の鶏大根を作っていく。

今回の鶏大根の味付けはブリ大根の鶏バージョンのようなものとなる。

冬におすすめな、柔らかくほっこりとする味わいだ。良ければ参考に。

 

作ってみる

材料(2人分)

  • 鶏もも肉・・・1枚(300gくらい)
  • 大根・・・12cm分くらい
  • 米・・・大さじ1
  • 出汁用
    • 水・・・400ml
    • 昆布・・・4g
    • かつおぶし・・・4g
  • 砂糖・・・大さじ2
  • 酒・・・大さじ4
  • 醤油・・・大さじ3
  • みりん・・・大さじ2
  • おろししょうが・・・小さじ1

 

手順とポイント

今回は非常に丁寧な作り方をしていく。手間暇かけた分、味わいに反映される。

忙しければちょっとサボっても大丈夫。気が向いたらぜひ凝ってみてほしい。

大根は下茹でする

大根を下茹ですることで大根が柔らかくなり、味が染み込みやすくなるというメリットがある。また、大根のもつエグみや雑味も抜くことが出来る。

茹でる際は水から。割と長く茹でるのでお湯から茹で始めると大根の内部に火が入る前に煮崩れてしまう。

また、大根を茹でる際にはお米を一緒に入れておく。お米から出るでんぷんが大根から出てきた雑味を捕まえ、大根へ再び戻ってしまうのを防ぐ働きがある。でんぷんが含まれていれば何でも良いので、片栗粉やとぎ汁でも良い。

鶏ももの下処理

鶏ももは筋を切り、血の塊や余分な脂を取り除く。

もし軟骨があったら取り除く。血管も退いておきたい。この辺は精肉店の処理にも依るため、処理の上手い精肉店を見つけておくと色々と楽。

これらは鶏独特の旨みが出るとともに雑味にもなるため、極力丁寧に仕事をしていく。

調味料を入れる順番

合わせ調味料にしておいてまとめて入れても良いが、最初から醤油やみりんを入れずに煮込んでほしい。

醤油やみりんを先に入れてしまうとキュッと材料が締まってしまい、甘みが入り込みにくくなる。最初は砂糖や酒で煮込み、後から醤油やみりんを入れていく。

 

作り方

①出汁を引く
  • 水・・・400ml
  • 昆布・・・4g
  • かつおぶし・・・4g

まずは出汁を取る。とはいえ顆粒出汁でも十分なので、こちらは時間があったらチャレンジしてほしい。

出汁は一回引けば2日間くらいは冷蔵保管出来るので、多めにまとめて作って余ったら味噌汁などに使うと良い。

 

昆布の量、かつお節の量はそれぞれ水に対して1%を基準とする。

分かりやすいし、これで十分においしい出汁となる。凝るなら料理に合わせてかつお節を強くしたり昆布を足したりすると良い。

 

まずは昆布を水に30分ほど漬けて戻す。

可能ならば1時間程度漬けておきたい。前日の晩に水に漬けて冷蔵庫に入れておいても良い。

 

昆布には切れ込みを入れておくと出汁が出やすくなる。表面を軽く布巾などで拭いておくと良い。

昆布が柔らかくなっていないと出汁が上手く出てくれないので、しっかりと水で戻しておくこと。

ゆったりと火を入れていく。60℃~80℃くらいの温度で旨みが出てくるので、すぐに沸騰させないように。

10分くらいかけて沸騰前まで持っていく。鍋肌に泡が付き始めたら沸騰が近い。昆布をすべて引き上げる。昆布を入れたまま沸騰させると雑味がすごい出るしヌメりも出る。

昆布を取り出したら一度沸騰させて火を止める。

火を止めたら今度はかつお節の出番だ。

かつお節を入れ終わったら再び点火。今回はじっくり弱火で2分ほど煮ていく。

ぐらぐら煮込むのではなく、熱を加えていくようなイメージ。アクが出たらすくう。

2分ほど煮たら火を止め、自然とかつお節が沈んでいくのを待つ。

その後、漉していく。キッチンペーパー+ザルなどを使って漉す。

ゆっくりと漉す。勢いよく注ぐとせっかく沈んだかつお節も浮いてきてしまい、出汁に入ってしまう。ゆっくりと注いでいくことで、かつお節を沈殿させたまま漉すことが出来る。

漉し終えた出汁はこのまま粗熱を取る。粗熱が取れたら冷蔵庫へ。

温かいと出汁の良い香りがする=風味がどんどん飛んでいるということになるので、なるべく素早く冷やし冷蔵庫へ入れた方が風味の劣化は抑えることが出来る。

 

②大根の下茹で
  • 大根・・・12cm分くらい
  • 米・・・大さじ1

大根を手頃なサイズで輪切りにし、皮は厚めに剥く。

皮の近くに固い部分があるため、そこも落としておきたい。輪切りにした大根をよく見ると、皮の少し内側にぐるりと円があるのが見えると思う。ここまで皮とともに剥いておきたい。

 

皮を剥いたら4等分、いわゆる"いちょう切り"にしておく。

 

切り終えたら大根を下茹でする。

 

大根を手頃な鍋に入れ、大根が十分浸るくらいのたっぷりの水を注ぐ。

一緒に生米を大さじ1ほど入れておく。量はアバウトで良いが、少ないと効果が薄い。

 

これらを火にかける。火力は弱火。とりあえず沸騰するまで待つ。

沸騰したら蓋をして、弱火のままコトコトと20分ほど煮る。

煮終わったら火を止めて5分~10分ほど置く。

その後流水で米を洗い落としながらしっかりと冷ます。

 

下茹ではやや時間のかかる工程なので、レンチンして時短する手法もある。

レンジの場合は600wで5分程度加熱しておくと良い。ただし、下茹でしたときとは味の染み込み具合と雑味が異なるので、余裕があったら下茹でしたい。

レンジを使った場合でも、加熱終了後に流水で冷やすと良い。にじみ出た雑味を大根に戻さず洗い落とすためだ。

 

鶏もも肉の下処理

鶏ももをカットしていく。ぶつ切りで問題ないが、切る前の下処理を丁寧にすることで、完成時の味わいは非常にクリアになる。

しなくても食べられるし十分おいしいが、こちらも時間があればぜひやっておきたい。

大根を下茹でする時間を活かして、並行して進めると良い。

まずはキッチンペーパーで鶏表面に出ている水分を取り除く。このにじみ出た液体は雑味や臭みの元となるため、取り除きたい。

急峻な解凍をしたり鮮度が落ちてくると鶏肉から出てくる水分で、いわゆるドリップというものだ。

 

鶏ももをキッチンペーパーの上に置き、上からもキッチンペーパーを被せ、軽く押さえる。

 

表面の余分な水気が切れたら処理に入る。

血合いは確実に取り除く。

鶏もも肉にある血管に血が残ってしまっていることもあるため、そういった場合は血管ごと取り除く。残っていると食感も味わいも損なう。

鶏ももの中央に十字に入っていることが多いので比較的見つけやすい。

 

続いて、筋を取っていく。

こういった白い筋は食感も良くないし仕上がりの見た目も損なうため、可能な限り取り除く。

ただ、肉の深くまで入り込んでいるものもあるため、あまり深追いはしなくて良い。

 

白い膜も取り除いていく。

こちらも取れる範囲で良い。

 

あとは身からはみ出ている皮や脂を落としたり、黄色い脂部分を落とす。

これらからは旨みも出るが、今回はクリアな味わいを目指すため丁寧に取り除く。

 

各下処理を終えたらこんな感じ。

随分綺麗になった。もっとやろうと思えばやれるが、これだけ処理できれば煮物には十分。

 

あとはこれらを一口大にカットしていく。なるべく厚みが均一になるようにすると仕上がりも綺麗になるが、敢えてムラが出るのもまた良い。

 

④鶏肉を煮る
  • 出汁(①)・・・400ml
  • 砂糖・・・大さじ2
  • 酒・・・大さじ4
  • カットした鶏もも肉(③)

鍋に出汁と砂糖大さじ2、酒大さじ4を入れて煮立たせる。

 

煮立ったら鶏肉を入れる。

蓋をして弱火で10分程度煮込む。

アクが出ていたら取り除く。ただしあまり出ないので、そこまで神経質にならなくても良い。

煮終わったら一度鶏肉は取り出しておく。

 

⑤大根を煮る
  • 下茹でした大根(②)

鶏肉を取り出した鍋に下茹でした大根を入れ、着火。

煮立ったら蓋をして弱火にし、15分ほど煮続ける。

ここで大根には鶏の旨みや砂糖の甘みを存分に吸ってもらう。

 

⑥鶏肉を合わせる

  • 煮込んだ鶏肉(④)
  • 醤油・・・大さじ3
  • みりん・・・大さじ2
  • おろししょうが・・・小さじ1

大根を煮終えたら一度火を止めて、先ほどの鶏肉、醤油大さじ3、みりん大さじ2、おろししょうがを加える。

 

弱火で火をつけて落し蓋をする。

今回はキッチンペーパーを落し蓋とした。湿らせたのち、固く絞っておく。

さらに5分程度煮込むと良い感じに大根にも色が入る。

あとは煮汁が最初の半分程度になるまで煮詰めたら完成となる。

キッチンペーパーは表面の旨みと油をくっつけてしまっているため、軽く絞って鍋に戻す。

 

食べてみる

味がしっかりと染み込んだ鶏大根。

丁寧な下ごしらえにより、雑味は一切無い。優しく、しかし味わい深く、それでいて素材のおいしさも感じるような逸品だ。

 

大根も味がしっかり染み込んでいる。鶏も固くなっておらず柔らかくジューシー。

今回は丁寧に作ったが、例えば出汁は顆粒出汁にしたり、大根は下茹でせずにレンチンにしたり、大根も鶏も一緒に煮込んだりすることで、より手軽に作成出来る。

最終的な味わいには差が出るので、どれだけ凝るかはお好みで。