手作り料理部

橋本ねこのお料理部屋( 'ω')

絶品秋鮭料理、ちゃんちゃん焼き

 

 

スーパーに秋鮭が並びだした。秋はおいしい食材が豊富で楽しい。

普段よく見かけるスライスの秋鮭も良いが、大振りなカットが割安で売られていたら、ぜひ買ってみてほしい。

 

運良く大きなカットを手に入れたら、豪快に「ちゃんちゃん焼き」を作りたくなる。

北海道の郷土料理である「ちゃんちゃん焼き」は、鉄板とヘラの当たる音が由来だとか、「チャッチャと作れるからちゃんちゃん焼き」だとか、お父ちゃんが作るから、とか言われている。

まぁ鉄板で焼く料理ってなんだか男の料理って感じがするよね。焼きそばとかお好み焼き、ああいう類い。

 

北海道は石狩地方の漁師村が由来とされ、秋から冬にかけて獲れる鮭をドラム缶で作った鉄板の上で焼いたのが始まりだとか。石狩地方に限らず鮭と北海道は縁深く、様々な郷土料理がある。

今回はその中のひとつであるちゃんちゃん焼きを作る。

 

材料(4人分)

  • 鮭・・・500g(切り身なら4~5切れ程度)
  • 塩・・・適量
  • キャベツ・・・1/4個
  • 玉ねぎ・・・1/2個
  • にんじん・・・1/2本
  • バター・・・10g+10g
  • 胡椒・・・適量
  • タレ
    • 白味噌・・・100g(大さじ6くらい)
    • 酒・・・大さじ3
    • みりん・・・大さじ3
    • 砂糖・・・大さじ2
    • おろし生姜・・・大さじ1

ポイント

  1. 味噌は白味噌が良い。味噌自体の味によってタレの味付けも変わる。
    今回使用した白味噌は中甘口くらいの白味噌。塩分高めの味噌を使う場合は少し味噌を減らして、ほんの少し酒・みりんを増やす。辛めの味噌を使う場合は砂糖を小さじ1~2程度増やす。
  2. 好みでピーマンやきのこ類を入れても良い。特にしめじと鮭は相性が良い。

作り方

①鮭の下準備

  • 鮭・・・500g(切り身なら4~5切れ程度)

まずはの下準備。

鮭にを振り、よくすり込む。表裏満遍なく行き渡らせたら、冷蔵庫で30分程置いておく。

こうすることで、魚内部の臭みが水とともに出てくる。

 

②野菜を切る

  • キャベツ・・・1/4個
  • 玉ねぎ・・・1/2個
  • にんじん・・・1/2本
  • バター・・・10g+10g

 

続いて、野菜を切る。

好みの野菜を良い感じに切ればOK。

 

キャベツは1/4玉程度。特にキャベツは随分とカサが減るので、ちょっと多く見えても大丈夫。

カットしたらちょっと水にさらしておくと良い。

水に数分さらしたら水気を切っておく。

 

にんじんは輪切りくらいなら問題ないが、大きめのカットだと火が通りにくいので留意。

玉ねぎは1/2個くらいをカット。しめじを入れるなら適当に千切って入れる。

 

包丁を使ったついでに、バターも10gサイズを2つ切って用意する。

それぞれラップで包んで冷蔵庫で冷やしてスタンバイしておく。

 

③タレを混ぜておく

  • 白味噌・・・100g(大さじ6くらい)
  • 酒・・・大さじ3
  • みりん・・・大さじ3
  • 砂糖・・・大さじ2
  • おろし生姜・・・大さじ1

味噌100g、大さじ3、みりん大さじ3、砂糖大さじ2、おろし生姜大さじ1をよく混ぜ合わせ、味噌タレを作っておく。

入れる順番は特に問わないが、味噌をよく溶かすようにする。

 

④鮭を焼く

  • 塩をすり込んだ鮭(①)
  • バター・・・10g(②)

塩をすり込んでおいた鮭から良い感じに水が出てきているはず。


この水分は臭みの元を含むため、キッチンペーパーなどで拭き取っておく。

鮭表面に染み出てきた水分もしっかりと拭う。

 

10gに切り分けた2つのバターのうち、1つをフライパンへ。もう1つの出番はまだ先。

中火でバターを溶かす。

バターが溶けてきたら、フライパンの広い範囲にバターを広げておく。

なんせ鮭がデカいので。

 

バターが行き渡ったら、フライパンに鮭を乗せる。

皮目から乗せ、表裏それぞれ3分ずつくらい。

あとから蒸し焼きにするので、ここで火を通しきる必要は無い。

焼き目を付けるのが目的だ。

 

3分経ったら裏返す。

裏返したら、残っているバターを鮭に行き渡らせるようにしてフライパンを揺り動かしておく。

あんまり鮭をいじると身が崩れてしまうので避ける。

こちらも3分程度焼く。

 

焼き終えたら一度バットの上などに退避。

これくらい焼けていたら十分。

 

⑤野菜を炒める

  • カットした野菜(②)

 

続いて、カットした野菜を同じフライパンで炒めていく。

フライパンにはまだ鮭を焼いたときのバターが薄く残っていると思うので、そのままで問題無い。

もし鉄フライパン等で焦げ付きが不安だったら少量のサラダ油を足すのも良い。

 

野菜は全部同時に入れてしまって構わないが、根菜等のよく火を通したい物を先に入れても良い。

元祖はきっとそんなことを考えず全部ぶち込んでいたと思うが。郷土料理や世界の伝統的な料理を作るとき、味を取るか伝統を取るかでたまに悩むことがある。

こちらも3分くらい加熱すれば十分。根菜は先に2分くらい余計に炒めるのもアリ。

野菜に関しても鮭と同じく火を通しきるのが目的ではないため、やりすぎに注意。

 

⑥蒸し焼きにする

  • 焼いた鮭(④)
  • 炒めた野菜(⑤)
  • 味噌だれ(③)
  • バター・・・10g(②)
  • 胡椒・・・適量

野菜が良い感じにクッタリしてきたら、一度火を止めて、鮭をフライパンに戻す。

その上に作っておいた味噌だれを回しかけ、バターを乗せ、黒胡椒をパラパラとかける。

 

この状態で蓋をして、中火で5分蒸し焼きにする。

味噌だれや野菜から出た水分で蒸し焼きにされるため、焦げる心配は少ない。

 

時間になったら鮭の火の通りを確認し、完成。

 

バターと味噌のコクが合わさり、鮭によく合う贅沢な味。

鮭×バター×味噌=最高、の方程式。酒のアテにも、ごはんのおかずにも。

濃い目の味付けでしっかり煮込まれているので、野菜も食べやすい。

なんて贅沢な気分になる味だろう。ステーキ等の分かりやすい贅沢も良いが、こういう贅沢も心を豊かにしてくれる。