夏の風物詩でもある、涼し気なわらび餅。
昔は暑くなるとわらび餅を売るトラックが走っていたものだが、あれって今もある(商売として成り立つ)のだろうか。
しかし、実はわらび餅の季節は春、まさに今頃となる。
わらび粉を得るための蕨の根は冬に採取され、丁寧に加工され、わらび餅として出回る頃には春になっているというわけだ。これの加工がまた非常に手間暇がかかるため、蕨100%の粉は随分と高い。気軽にはちょっと買えない価格だ。
そのため、多くの市販品は他のでんぷん質の粉を混ぜている。「わらび粉」「上わらび粉」くらいだと蕨100%ではなく、芋やレンコンのでんぷんが混ぜ込まれている。
そういった粉でも十分においしいわらび餅は出来るのだが、今回は蕨100%の粉を仕入れ、ガチのわらび餅を作る。
材料(2人前)
- わらび粉・・・50g
- 砂糖・・・100g
- 水・・・200g
- きな粉や黒蜜・・・お好みで
今回は「わらび餅に甘みを付け、きな粉は甘くしない」手法を取る。
わらび粉、砂糖、水を1:2:4で混ぜるだけの簡単レシピだ。
作り方
①混ぜる
- わらび粉・・・50g
- 砂糖・・・100g
- 水・・・200g
まずは材料を混ぜていく。
わらび粉、砂糖、水をボウルに合わせ、よく混ぜる。
よく混ぜないとダマになるため、しっかりと溶かしきる。
混ぜ終えたら、ザルをかませて漉しながら鍋へと注ぎ入れる。
②加熱する
鍋を中火にかけて、ヘラで全体をよく混ぜながら加熱していく。
最初はサラリとした液体なので、ゆらゆらと混ぜていけば大丈夫。
ここから徐々に粘りが出てくる。
何やら塊のようなジェル状の物が少しずつ生まれてきたら、火を弱火に落とす。
引き続き混ぜ続ける。鍋の横側にもくっついてくるので、こそげ落とすようにして戻す。
一塊のスライムのようになってきたら、たまに底から返す。
こねるようにしてぐるぐる混ぜ、たまに底から持ち上げ、またぐるぐると混ぜ・・・と5分程繰り返し、完成となる。
③粗熱を取る
完成したわらび餅は、バットに流しいれて粗熱を取っていく。
わらび餅を移す前に、バットを予めすすいで水気が残った状態で準備する。水気を残しておくことでわらび餅がくっつかなくなる。
そこへ出来立てのわらび餅をヘラを使って移す。
ヘラからくっついて離れないときはヘラも一度水で濡らすと良い。
バットに移し終えたわらび餅は室温になるまで粗熱を取る。
④わらび餅を冷やす
わらび餅は冷たい方がおいしく感じるが、冷やし過ぎると食感を損なう。
出来立ての食感を味わいたい場合、だいたい30分程度を限度として冷蔵庫で冷やす。
保存するならば、そのまま引き続き冷蔵庫へ入れたままで良い。
なお、冷蔵庫に入れるときは、他の食品などの匂いを吸着しないようにラップを密着させておく。
わらび餅が冷えたら、スケッパーや包丁などで良いサイズに切る。
スケッパーや包丁も水で濡らしておくと、剥がれが良くなる。
切ったわらび餅はきな粉をまぶしていく。わらび餅の全面に満遍なくきな粉をまとえば、もうくっつかなくなる。
側面にもしっかりときな粉をまぶしておくように。
完成したら、すぐにいただくと良い。
出来立てのわらび餅は格別。手作りならではの贅沢な食感とのどごしを楽しみたい。
好みで黒蜜をかけても良い。