
北海道名物の「豚丼」というものがある。
今どき、似たような料理はどこでも食べることができる。
しかしそういうことじゃない。
1900年を過ぎたころ、北海道では養豚が盛んになった。そんな地で誕生したのが豚丼だ。
時は流れ、昭和初期。力仕事をする人々へうなぎを使ったスタミナ料理を振舞いたかったものの、うなぎは高価。そこで、豚肉の出番と相成ったというあらましである。
そのため、うな丼の蒲焼よろしく甘めのタレを用いた味付けをする。
こういった背景を知ると、よりおいしく感じられるかもしれない。
材料(2人分)
- 豚ロース肉(焼肉用)・・・300g
- サラダ油・・・大さじ2程度
- 料理酒・・・大さじ1.5
- 長ねぎ・・・1/2本分
- カラメル
- 砂糖・・・大さじ2
- 水・・・50cc
- タレ
- 醤油・・・大さじ4
- 砂糖・・・大さじ2
- 料理酒・・・大さじ2
- みりん・・・大さじ1
- にんにく・・・2かけ
- ごはん・・・400g
ポイント
カラメルを作る
今回は色味を濃くする目的と香ばしさを付けるため、カラメルを作った。
面倒ならば省略しても良い。
タレは後から絡める
豚肉は、タレを絡める前に一度火を入れる。
手間が掛かるが、タレを先に絡めると火が入る前に焦げ付いてしまう。先にある程度豚肉へ火を入れてから、タレを絡めていくようにすると良いだろう。
作り方
①白髪ねぎを作る
- 長ねぎ・・・1/2本分
まずは白髪ねぎを作る。

長ねぎ1/2本分を用意し、7~9cmくらいの幅でカット。
縦にしてネギの中心を過ぎるくらいまで包丁を入れて、ネギを開く。中央の芯は取り除く。
そのまま繊維に沿って細く千切りにしていけば白髪ねぎの完成だ。
↓白髪ねぎはこちらでも作っているので、良ければ。
作成した白髪ねぎは水に10分ほどさらして辛味を抜く。

その後、水気を切って冷蔵庫等で出番までスタンバイしておく。
②豚肉の下処理
- 豚ロース肉・・・300g
- 料理酒・・・大さじ1.5
豚ロース肉300gは数か所筋切りをしておく。
その後、料理酒大さじ1.5を振り、10分置く。

なお、豚ロース肉は焼肉用が望ましい。
しゃぶしゃぶ用や生姜焼き用だと薄すぎるし、トンカツ用だと分厚すぎる。
火が入りやすすぎてもカリカリになってしまうし、火が入りづらいような分厚さだと味が染み込まない。
焼肉用と記載のあるものがちょうど良いだろう。
③カラメルを作る
- 砂糖・・・大さじ2
- 水・・・50cc
豚肉を漬け込んでいる間にタレを作る準備。まずはタレのために必要となるカラメルを作る。
砂糖大さじ2、水50ccを小鍋に入れて中火にかけ、砂糖を溶かしながら加熱する。
加熱している間に濡れ布巾を用意しておく。

沸騰したら弱火にし、色が付くまで加熱し続ける。
沸騰するまでに砂糖は溶かしきっておく。

色が付きだしたら慎重に。鍋をゆすりながら、温度が上がりすぎないように注意しつつ、どんどん色を付けていく。

べっこう色になったら完了。
これ以上やると苦みが出過ぎる。

小鍋をコンロから降ろし、濡れ布巾の上に置き、温度を下げる。
コンロの火を消しても予熱でどんどん色に深みが出てきてしまうので、狙った色で止めるために濡れ布巾を使って急激に冷ます。
ある程度冷めれば色が変わっていく事は無い。
④タレを作る
- カラメル(③)
- 醤油・・・大さじ4
- 砂糖・・・大さじ2
- 料理酒・・・大さじ2
- みりん・・・大さじ1
- にんにく・・・2かけ
カラメルを作った鍋に、醤油大さじ4、砂糖大さじ2、料理酒大さじ2、みりん大さじ1、軽く潰したにんにく2かけを入れる。

弱火で火をつけて、カラメルと混ぜていく。
料理酒とみりんのアルコールを飛ばすため、しっかりと加熱する。ただし、焦がさないように弱火。砂糖が入っているので油断していると焦げてしまう。

このままタレの量が半分くらいになるまで弱火で加熱し続ける。
たまに鍋をゆすって、焦がさないように。
タレの量が半分になる頃には、しっかりととろみがついてるはず。

こちらは出番まで置いておく。
⑤豚肉を焼く
- 料理酒に漬けた豚ロース肉(②)
- サラダ油・・・大さじ2程度
豚肉を焼いていく。
フライパンにサラダ油を入れて熱し、肉を並べて焼く。
肉の表面に水分が浮き出てきたら頃合い。裏返す。

目指すは8割の火入れ。残り2割はタレを絡める時に。
豚肉なのでもちろん生焼けは良くない。だが、加熱しすぎるとパサついてしまう。この加減を制すればジューシーな豚肉が焼きあがる。
焼けたら豚肉を一度取り出す。フライパンに残った余分な油と水分を拭き取る。
⑥タレを絡めて焼く
- 焼いた豚肉(⑤)
- タレ(④)
フライパンへタレを入れて、軽く加熱する。

タレが温まったら豚肉を戻す。
その時に豚肉の表面を軽くキッチンペーパーで拭うと良い。
タレを表裏ともに絡めていく。

満遍なくタレが絡み、照りが出たら完成。
⑦盛り付け
- 白髪ねぎ(①)
- ごはん・・・400g
ごはんをよそい、豚肉を盛り付け、中央に白髪ねぎを乗せれば完成。
今回は軽く黒胡椒をかけた。こちらはお好みで。

甘辛のタレでごはんが進む豚丼。
豚肉だからスタミナも抜群。
この照りだけでごはんが進みそう。

そりゃあ豚肉を塩胡椒だけで焼いて食べる方が楽だ。
焼肉のタレ一発で味を決めてしまう方が楽だ。
そしてそれらも間違いなくおいしい。
しかし、この豚丼には手間暇を越えた先のおいしさがある。ハイキングに行って食べるおにぎり、みたいな。