冬になると温かい鍋がおいしい。
辛い物で体をポカポカにするのも良い。
そんな両方を一気に満たせる、ピッタリの鍋がある。スンドゥブチゲだ。
材料(2人分)
- 豆腐・・・300~400g
- キムチ・・・100g
- 豚肉・・・100g
- シーフードミックス・・・200g
- 玉ねぎ・・・1/2個
- 長ねぎ・・・1本
- ニラ・・・6本
- 揉み込み調味料
- 韓国唐辛子・・・大さじ1~2
- 醤油・・・小さじ1
- 酒・・・小さじ1
- おろしにんにく・・・小さじ1
- おろししょうが・・・小さじ1
- コチュジャン・・・小さじ1
- ごま油・・・大さじ3
- 出汁・・・800ml
- ナンプラー・・・小さじ2
- 味噌・・・小さじ2
- たまご・・・2個
- ごま・・・適量
キムチ、豚肉、シーフードミックスは1:1:2にした。好みで調整されたし。
豚肉は脂少なめ(バラより赤身)、シーフードミックスはアサリ多めの方がそれっぽくなる。
野菜は玉ねぎ、長ネギ、ニラを使った。細めに切ったニンジンや大根等の根菜類やキノコ類もアリ。野菜をおいしく摂れる料理である。
ナンプラーを入れるのは、ちょっとクセを出すため。もしアミの塩辛があれば入れたいが、ナンプラーの方が楽だと思う。イカの塩辛を極細かくしたものでも良い。
仕上げにチーズを入れても良いが、何と言うか現代風になってしまうため、好き好きで。
⇒チゲはチゲでもプデチゲはこちら。
⇒キムチも自分で作りたい人はこちら。
ポイント
キムチ、唐辛子は炒める
唐辛子の辛味成分は熱に強く、熱することで油に香りや辛さを移すことができる。
煮込むだけではなく、あらかじめ炒めるのが肝要。焦がさないように留意しつつ、油が赤色を帯びるまで熱を加えると、より風味豊かで味がぼやけることなく仕上がる。気がする。
辛味の他に塩味、苦味のバランスを取る
味噌、ナンプラーなどを使い、辛味だけではなく塩味や苦味もプラス。
辛味一辺倒にするよりも奥深い味わいになり、スンドゥブチゲがより楽しめる。
味噌は赤味噌を使い、苦味もプラス。ただし、あまり入れすぎると良くも悪くも日本のキムチ鍋のようになるため注意。
韓国唐辛子を使う
日本の物とは辛さと発色が違うので、何とかして手に入れてほしい。
日本の物は辛さが強く、発色が弱い。どうしても日本の唐辛子を使う場合、辛さを出し過ぎないように使用量は控えておき、発色の弱さはパプリカパウダーでカバーする。
1:1~2:1くらいの割合で合計量を韓国唐辛子と同じにするとそれっぽいだろうか。
作り方
①材料の準備
- キムチ・・・100g
- 豚肉・・・100g
- シーフードミックス・・・200g
- 玉ねぎ・・・1/2個
- 長ねぎ・・・1本
- ニラ・・・6本
まずは材料を切ったり解凍したりする。
玉ねぎは薄切り、長ネギは斜め切り、ニラは4cm程度に。
切り口のサイズを何となく揃えておくと口当たりが良い。
豚肉も必要に応じて切る。よほど大きくない限りは必要無い工程だが、存在感を出したいか出したくないかで決める。
キムチも必要に応じて切る。そこまで細かくする必要は無く、日本で多く見られる刻みキムチならばそのままで大丈夫。
シーフードミックスは流水で解凍をする。冷凍の海産物はだいたい外側に氷の膜が付けてあるため、それを洗い流しつつ解凍する。この氷の膜が残っていると雑味の元となる。
電子レンジや冷蔵庫での解凍だと氷の膜の除去が不十分なため、それらの解凍方法を採ったとしても必ず流水に当てたい。
②材料の揉み込み
- キムチ(①)
- 豚肉(①)
- 玉ねぎ(①)
- 揉み込み調味料
- 韓国唐辛子・・・大さじ1~2
- 醤油・・・小さじ1
- 酒・・・小さじ1
- おろしにんにく・・・小さじ1
- おろししょうが・・・小さじ1
- コチュジャン・・・小さじ1
キムチ、豚肉、玉ねぎ、揉み込み用の調味料を全部合わせる。
これらをよく揉み込み、全体を混ぜ合わせる。
目安は玉ねぎの色が変わるくらい。
この時の唐辛子の量で辛さを決める。
大さじ1(=1人前あたり大さじ1/2)でピリ辛くらい。大さじ2(=1人前あたり大さじ1)でやや辛いくらい。
ちなみに下の写真は大さじ1の量。
揉み込み終わったらそのまま10分程常温に置いて馴染ませる。
③炒める
- 揉み込んだ具材(②)
- ごま油・・・大さじ3
揉み込んだ具材を炒めていく。
まずはフライパンにごま油を大さじ3。少し多く感じるくらいの量だが、この多めの油に唐辛子の香りを移していく。
ごま油が温まってきたら、先ほど揉み込んだ具材を炒めていく。
豚肉に火が通るかどうかよりも、唐辛子の成分が油に乗ってくるのが目安。
そのため、弱火で炒めていく。焦がすと苦さ・香ばしさが強く出るので、絶対に焦がさないように。
要は豚キムチを作っているわけだが、こうしてキムチを十分に炒めておくと後で煮込んだ時にキムチの旨みが白菜の中にキープしたままになる。炒めが足りないと、煮込んだ時に旨みの抜けた白菜となる。
この炒めの工程が一番の肝と言っても良い。
こんな塩梅で徐々に油に唐辛子が移ってきたら頃合い。
④煮込む
- 炒めた具材(③)
- 解凍したシーフードミックス(①)
- 豆腐・・・300~400g
- 出汁・・・800ml
- ナンプラー・・・小さじ2
先ほどの炒めた具材を一人用小鍋へと移していく。
ここから先、分量は合計値のため半分ずつの量をそれぞれの鍋に加えることに注意。
ここへシーフードミックスと豆腐を加える。豆腐はおぼろ豆腐を使うと本場感が出るが、絹ごしでも十分。
包丁でキレイにカットするのではなく、あえてスプーンなどですくって崩しながら入れていく。
具材を入れ終わったら、出汁を400mlずつ入れる。
出汁はダシダを使うのが楽。簡単に韓国料理っぽい味付けになる。
その後ナンプラーを小さじ1ずつ入れ、弱火で沸騰するまで煮込んでいく。
⑤味のチェック
- 味噌・・・小さじ2
沸騰してきたら味噌を小さじ1ずつ溶く。
全体を混ぜて味のチェック。ここの味噌の量で味を調整する。
⑥再び煮込む
- 下処理したネギとニラ(①)
- たまご・・・2個
- ごま・・・適量
味が整ったら、ネギ、ニラを入れる。
その後、蓋をして更に弱火で3分ほど煮込む。
ネギ、ニラがちょっとしんなりしたら完成。もしも色合いを重視するなら、蓋をしない方がニラは色良く仕上がる。
火を止め、たまごを落とす。たまごは余熱でじわじわ火を加えていくスタイル。
最後にゴマを振りかけて完成。
食べてみる
食べてみると、冬にピッタリの温まる味。
味噌のコクが良い。まぁ味噌を使うのはちょっとズルな気もするけど。その気になれば味噌、醤油無しでも作れるかも。でも絶対あった方がおいしい。舌馴染みが良いというか。
辛いのが苦手なら溶けるチーズをトッピングするのも良い。辛い料理とチーズの相性は言うに及ばず。
韓国は東北地方と同じくらいの緯度にあり、きっとそれなりに寒いのだろう。
韓国にはこういった体を温める料理は多く存在する。うまく取り入れてホカホカになってもらえれば。